掃除機

【吸引仕事率って何?】吸引力の強い掃除機は吸引仕事率を見て選べばいいの?

掃除機を選んでいると度々目にすることのある

吸引仕事率という文字。

こんな風に思っている方も多いはずです。

ですが、実はそうではないんですね。

吸引仕事率はよく吸うかどうかの一つの目安でしかないんです。

皆さんの中にも・・

「吸い込みのパワーのことかと思いきや、安い掃除機でも吸引仕事率が高かったり、高級なモデルは逆に数字が小さかったり・・?」

と、不思議に感じたことがある方もいるんじゃないでしょうか?
 

そんなわけで今回は

掃除機の吸引仕事率ってどんなもの?

というテーマでお話させていただきたいと思います。

 

吸引仕事率と吸引力は別物

掃除機の吸い込みがいいとか、悪いっていう時に"吸引力"っていう言い方をしますよね。

多分、みなさんは「どれくらい吸い込みのパワーがあるのか?」みたいな意味で使っていると思います。

 

ゴミをよく吸って、キレイになるなら「吸引力が強い」っていうことになりますよね?

「実際に使ってみてどうか?」が基準になっているはずです。

その意味でいうなら

吸引仕事率と吸引力は別々のものということになります。
 
 

吸引仕事率とは・・

吸引仕事率という言葉の意味を調べて見ると・・

掃除機の空気を吸い込む能力を表す指標で,空気力学的動力曲線の最大値。

JIS規格の説明がこれです。

なんのことだかさっぱりわからないですよね。

その他のページを説明を読んでみても・・

「吸い込む空気の量が〜、真空度が〜」なんて書いてあったりして、全然正体がつかめないかと思います。

そして、多くの場合こんなことも一緒に書いてあるわけです・・

吸引仕事率の高さと実際の吸い込みの良さは必ずしも一致しない

はい。確かにその通りなんですけど、ますます理解しにくくなっちゃいましたね。

 

吸引仕事率は純粋な筋力

こんな風に非常にわかりにくいのが吸引仕事率です。

それを私なりに説明しますと・・

吸引仕事率は・・

人間でいうなら純粋な筋肉の量

車でいうならエンジンの大きさ

こんなものと思ってください。

「実際に使ったらどうか?」よりももっと手前の段階、基礎的なパワーを表しているのが吸引仕事率です。

で、実際に使う時にはもっと減っていくものなんです。

要するに、吸引仕事率は本来持っているパワーで、それが発揮できるかどうかは他の要因次第というわけです。
 

筋肉ムキムキだったら早く走れますか? 遅いですか?

エンジンが大きかったらスピード出せますか? 出せませんか?

そんな風に聞かれても、それだけじゃわからないですよね?

そうなんです。

吸引仕事率は掃除機が「吸引力があるか?」を判断する上での1つの要素にすぎないんです。

 

吸引力を決める3大要素

じゃあ、一体他に何をみればいいのかというとですね・・

私の考えでは"ゴミの集め方"と"ヘッドの性能"です。

ゴミの集め方って言うのは、よく見かける"紙パック"とか"サイクロン"っていうあれです。実はサイクロン式はもう少し詳しく分類する必要があります。

ヘッドというのは先っぽの吸い込み口のことですね。ブラシでゴミを掻き取る役割があります。また、ヘッドと床の間の隙間も吸引力に影響します。

このように・・

①吸引仕事率
②ゴミの集め方
③ヘッドの性能

この3つが揃って「その掃除機の吸引力が決まる」んです。
 

バトル漫画とかスポーツ漫画なんかでも

「パワーだけでなく、スピードとテクニックも・・」みたいなシーンってありますよね。他がおろそかになっては実力が発揮できない的なやつです。

掃除機も同じで、

「吸引仕事率だけでなく、集塵方式とヘッドも・・」って見ていかないと、吸引力が強い・弱いは判断できないわけです。
 
 

紙パック式とサイクロン式はどっちが有利?

次は吸引仕事率以外の要素についてお話していきたいと思います。

紙パックorサイクロン

掃除機選びで皆さんも悩んだことがあるのではないでしょうか?

参考として、それぞれよくあるというか、売れ筋商品の吸引仕事率を見てみましょう。
 

紙パック式
600W

パナソニックのベストセラーシリーズです。

吸引仕事率は600Wとなっています。

最近の紙パック式掃除機としては吸引仕事率は高い方で、7〜10年くらい前だと平均的な数字というところですかね。

近頃はハイパワーよりも軽量優先モデルが増えていますからね。そんな中でも以前と変わらない安心感があるのは吸引仕事率で500W〜かなぁと思っています。

 

サイクロン式
290W

人気のトルネオシリーズです。

実はトルネオにも2種類ありまして、普通のサイクロン(フィルター分離併用式)がトルネオミニ。2段遠心分離(フィルターレス)式ならトルネオVとなります。

このモデルはトルネオミニです。まぁ、簡単にいえば普通のサイクロン式ですね。

このタイプだと以前なら300〜400W、今の軽量モデルだと250〜300くらいの吸引仕事率のモデルが多いですかね。

 

フィルターレスサイクロン式
180W

こちらはいわゆるフィルターレスタイプのトルネオVシリーズです。

吸引仕事率は180Wとこれまでの2つよりもだいぶ小さいですね。

「これで大丈夫なの?」と思う方もいるかもしれませんが、もちろん大丈夫です。

 

吸引仕事率の差は約3倍

ご覧いただきましたように・・

紙パック式 600W

サイクロン式(普通) 290W

サイクロン式(フィルターレス) 180W

紙パック式とフィルターレスサイクロン式では3倍くらい吸引仕事率に差があるわけですね。

ですが、実際に使った時に3倍も差がつくかといえば、そういうわけでもないないんです。

それはなぜか?・・って言うのが次のお題になります。

 

吸引仕事率と実際がずれる原因①
ゴミの溜め方の違い

吸引仕事率は紙パック式が高かったですね。

ですが、やっぱりそれがそのまま吸い込みがいいということにはならないんです。

どうしてかお話していきますね。

チェックポイントは・・・

"風の通りを邪魔するものがどれくらいあるか?"です。

邪魔が少なければ本来の力を発揮しやすいですし、邪魔が大きければ本当はパワーがあっても発揮できないというわけです。

それでですね。その邪魔者は何か?っていうお話なんですが、次の2つが犯人です。

①吸い込んで溜まったゴミ
②ゴミをためる容器自体

①吸い込んだゴミ
ゴミがたまるほど風の通りを邪魔します。まぁ、これは多くの方が経験があるんじゃないでしょうか。

一般的にゴミをたくさん溜めてから捨てる紙パック式よりも、こまめなゴミ捨てが可能なサイクロン式の方が吸い込んだゴミの影響を受けにくいとされています。

②ゴミを溜める容器
あとはゴミをためる容器自体ですね。紙パックとか、サイクロンのボックスのことです。

紙パックをイメージしてもらうのがいいでしょうか。紙パックでゴミを逃さないようにキャッチしているわけですから、それなりに風通りの邪魔になっていることが予想できますよね。

これが基本です。

フィルターレスサイクロンは少し特別

基本があればやっぱり例外もあるわけで・・

サイクロン式の中には吸い込んだゴミや容器の影響を受けにくい2段遠心分離のモデルもあるんです。フィルターレスサイクロンなんて言われたりもしますね。

代表的な商品には・・

ダイソン・東芝トルネオVなどがあります。まぁ、簡単にいえば、各社のコード付き掃除機の高級ゾーンの商品たちです。

ゴミを大小の筒で2段階しっかりで遠心分離するため、目詰まりによる影響が少ないとされています。

詳しい話はまた別の機会にするとして・・

図にまとめるとこんな感じです。

 

 

 

吸引力で考えると・・

へたっぴな図ですいません。雰囲気だけ掴んでください。

フィルターレスサイクロンはゴミも容器も邪魔になりにくい。

普通のサイクロンはゴミも容器もやや邪魔になりやすい。

紙パック式は紙パック自体も溜まったゴミも邪魔になる。

こういった違いがあるんですね。

つまり、本来の吸引力が発揮されやすいのは・・

1位 フィルターレスサイクロン
2位 普通のサイクロン
3位 紙パック式

言い換えれば、上から順に吸引力の低下が少ないというわけです。

お値段高めのサイクロン掃除機、いわゆるフィルターレスサイクロンの吸引仕事率が低いのはこれが理由なんですね。

別に吸引仕事率が低くても、ちゃんと実力を発揮できるので問題ないわけです。

反対に、紙パック式とか普通のサイクロン式は、もともと実力が発揮しにくい構造な上に、吸ったゴミが邪魔になるので、それを見越して吸引仕事率を高くしているわけです。

イメージとしては・・

紙パック式や普通のサイクロン式は吸引仕事率が高いだけあって、使い始めなら吸引力もあります。

でも、使っているうちにゴミが溜まってどんどん吸わなくなってきますよね。

それに対してフィルターレスは吸引力が安定しているイメージです。

紙パック式の考え方

紙パック式は吸引仕事率が高いからよく吸うというよりは、邪魔になるものが多いから吸引仕事率を高くせざるを得ないという方がしっくりくるかもしれません。

そして、そういった高い吸引仕事率の掃除機は本体が重かったり、大きかったりする傾向にあります。

というのも、吸引力が下がりやすいというハンデを乗り越えるために大きなモーターを搭載する必要があるからですね。
 

普通のサイクロンの考え方

紙パック式同様に吸引力の低下が起こりやすいですが、手入れさえすれば吸引力は復活します。

先ほどの図では週に1回のメンテナンスでしたが、こっとこまめにお手入れすれば高い吸引力を維持できます。

反対に、お手入れをサボってしまうと吸引力が大きく低下します。そうなっちゃうと、「紙パック式の方が楽チンでよかったね」という結論になってしまいがちな方式かもしれません。
 

フィルターレスの考え方

吸引力がすっごく強いというわけではないんですが、しっかり維持できるのがいいところです。

「必要なぶんの吸引力がしっかり維持できる」のがフィルターレスサイクロン掃除機なわけですね。

フィルターレスとは言っても、厳密には本体にはモーターを保護するためのフィルターが入っています。このフィルターにホコリがつく場合もあり、緩やかに吸引力は落ちていきます。

 

ポイント

吸引仕事率が高ければ基本的にはよく吸うんです。ですが、

それが維持できるかはゴミの集め方とお手入れ次第ということになります。
 

ヘッドの性能

吸引仕事率・ゴミの集め方ときたら、最後はヘッドのお話になります。

簡単にいえば、

空気が漏れない(床面との隙間の少ない)ヘッドほどよく吸います。

床にぴったりくっついている方が吸い込みというのはなんとなく思い当たるシーンがあるんじゃないでしょうか?

掃除機のヘッドは

①タービンヘッド

②モーターヘッド

の主に2つの種類があるのですが・・

モーターヘッドの方が空気の漏れが少なくて吸引力が発揮されやすいです。

さらにいえば、国内メーカーのモーターヘッドモデルだと似たり寄ったりではありつつも・・

三菱が密着度高め

東芝・シャープ・パナソニックがバランス型

日立は密着度低め

このような傾向があります。

また、ダイソンは密着度がすごく高いので、吸引仕事率は低くてもしっかりと吸います。
 

ただし、隙間をなくして空気の漏れを減らせばいいというものではないんですね。

この辺りの話は別のページでまとめたいと思います。

というわけで、細かい話は抜きにして1つだけ・・

パワーヘッドの方が良く吸います。

これだけ覚えてもらえればOKです。

 

まとめ

最後に簡単におさらいしておきましょう。

吸引仕事率は実際に使ったらどうかという以前の基礎的なパワーを表す数値です。

吸引仕事率が上手に発揮できるかどうかはゴミの集め方とヘッド次第です。

フィリターレスサイクロンは吸引力が発揮されやすく、紙パックはされにくいです。

ヘッドは空気の漏れの少ないパワーヘッドが有利です。

以上、吸引仕事率についての説明でした。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

少しでも役にたったら嬉しいです。

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